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知っておくべき!歯ぎしりが全身に及ぼす影響と予防法

2023/07/13

歯ぎしりで悩んでいるという方は多いのではないでしょうか。
歯ぎしりは、寝ている間、無意識に歯をギリギリ擦り合わせて噛みしめる癖です。
そのままにしておくと、他人の睡眠を妨害してしまうだけでなく、お口の中のトラブル、頭痛、肩こりなど知らず知らずのうちに全身に悪影響を与えてしまいます。
そこで今回は、歯ぎしりを減らすための予防法について詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。 

1 歯ぎしりとは?

歯ぎしりとは上下の歯をギリギリと擦り合わせたり、グッと食いしばったりすることをいい、専門用語では「ブラキシズム(口腔内悪習慣)」といいます。
気付かない間にしているかもしれない歯ぎしりについて、まずは自分でチェックしてみましょう。
一つでもチェックが入った方は歯ぎしりやくいしばりをしているかもしれません。

 起床時、なんとなくアゴがだるい、疲れている
 パソコンやスマホを操作中、運転中など集中しているとき、無意識に歯を噛みしめている
 頬の内側や舌の縁に歯型がついている
 肩こりがひどい
 むし歯ではないのに歯がしみる 

2 歯ぎしりの原因

歯ぎしりの原因は大きく分けて3つあり一番大きな原因はストレスです。そして噛み合わせ・生活習慣があげられます。

(1)ストレス

現代はストレス社会といわれるほど、ストレスが日常にあふれています。
それは精神的ストレスに限らず、肉体的ストレス(疲労・過度な運動)や異常気象によく環境的ストレスなど多岐に渡ります。
精神的ストレス、肉体的ストレス共に身体中の筋肉を緊張させてしまいます。

そのストレスをうまく発散できず、溜めこんでしまい、その結果、寝ている間に溜まったストレスの発散のために、歯ぎしり・くいしばりをしてしまうことがあるといわれています。
また歯ぎしりをすることで、首・肩などの筋肉が緊張する(肉体的ストレス)状態になってしまうため、翌日も歯ぎしりをして発散するという繰り返しに陥ってしまうことがあります。

(2)噛み合わせの悪さ

噛み合わせは常に変化しています。
それは成長段階だけでなく、むし歯の放置や歯周病により短期間で噛み合わせが変わることがあります。
それにより、本来当たるべき歯の面ではない部分が噛み合わさってしまい、その変化を自分の歯ぎしりなどで調整してしまいます。
むし歯の放置や、歯周病により歯ぎしりはさらに強くなります。 

(3)悪習壁

頰づえ、横向きに寝るなど、歯に対して力を加える癖がある方の噛み合わせも少しずつ変化していきます。
噛み合わせが悪くなると歯ぎしりは強くなります。
また現代社会に多い、パソコン、スマホ、ポータブルゲームの操作も歯ぎしりを引き起こすきっかけとなる場合があります。
それらの操作をする際、下を向いてやる場合が多く、上の歯と下の歯が噛み合わさりやすい状態になってしまいます。
強く噛んでいなくても、軽く合わさるだけでも噛む筋肉の筋肉の緊張(ストレス)につながり、結果ストレス発散のために歯ぎしりを引き起こすことがあります

(4)過剰な飲酒

飲酒が歯ぎしりの原因となる場合もあります。
アルコールを楽しく飲んで眠ればストレス発散もでき寝つきも良くなるように感じますが、実は逆です。
アルコールは感覚を麻痺させ、一時的にストレスを感じないようにするだけで、むしろ、眠りが浅くなり、呼吸のリズムも乱れるため、ストレスが余計に蓄積しています。これにより歯ぎしりが引き起こされることがあります。

(5)過剰な喫煙

タバコの中に含まれるニコチンは不眠を引き起こす原因となっています。喫煙により、過剰にニコチンを摂取すると余計に寝つきが悪くなり、ストレスを溜めやすい体質になります。
ストレスにより引き起こされる歯ぎしりの原因の一つとして考えられます。 

3 歯ぎしりが全身に及ぼす影響

歯ぎしりをすることで全身の思わぬところにまで影響がでてきます。
日頃感じている「なんとなく不調」という方は、歯ぎしりが原因かもしれません。

(1)歯が削れる、すり減る

自然界の中で2番目に硬いといわれているエナメル質。そのエナメル質同士が当たることで表面が削れます。
または、歯にミクロのヒビ(亀裂)が入ることで、神経までの距離が縮まりむし歯でもないのに歯がしみることがあります。

(2)歯の根元に影響する

歯と歯ぐきの間部分はとても弱く、衝撃によりエナメル質が削れてしまうことがあります。
くさび状欠損(WSD)といい、神経に近いところまで削れると冷たいものがしみてくる可能性があります。

(3)アゴのずれ(顎関節症)

歯ぎしりによる力は強い人で100キロもかかるといわれています。
その力は歯だけでなく、顎関節にも負荷としてかかり、アゴの中にある関節円盤という軟骨がずれてしまったり、周囲の筋肉が痛くなったりします。

(4)肩こり・腰痛

歯ぎしりにより噛む筋肉(そしゃく筋)が緊張することにより、アゴにつながっている筋肉である、肩や腰の筋肉まで緊張してしまい、肩こり、腰痛といった症状として感じます。

(5)偏頭痛

頭の横にある側頭筋はかむ筋肉(そしゃく筋)のひとつです。

歯ぎしりにより、かむ筋肉が緊張するということは、頭の横にある筋肉も緊張してしまいます。それにより偏頭痛が引き起こされることがあります。

(6)顔が大きくなる

歯ぎしりをしているとかむ筋肉が緊張し、盛り上がることがあります。
それにより、顔が大きくなったように見えます。歯ぎしりによる筋肉の引っ張る力の方はとても強いため、エラが張ったような状態を作りやすくなります。

4 歯科医院で歯ぎしりを予防する方法

歯科医院でも、歯ぎしりを予防するための施術をおこなっている医院もあります。
かかりつけ医に相談してみましょう。

(1)筋肉をゆるめる施術を受ける

施術を受けることで、人はよりリラックスすることができます。ストレスが強くかかっている時は施術を受け、しっかりゆるめることでセルフケアの効果が最大に発揮しやすくなります。

(2)矯正治療

かみ合わせを正しい状態にすることで不必要な歯ぎしりが解消されます。

(3)むし歯、歯周病の治療を受ける

むし歯の治療を受ける、歯ぐきの治療をおこなうことで、かみ合わせを整えていきます。

(4)マウスピース

歯ぎしりを予防することはできませんが、歯ぎしりによって起こる、歯のすり減りや、アゴの痛みなどの症状の一時的な軽減には有効です。

ストレスと歯ぎしりは、切っても切り離せないことです。
歯ぎしりを予防していくことで、ストレスが緩和され、歯やアゴを守ることができ、肩こり、腰痛などの身体の不調も防ぐことができます。
さらには、小顔効果も期待できますので、日頃から歯ぎしりの原因となるストレス発散をするセルフケアをおこない、ストレスフリーを目指しましょう。
歯科医院でも歯ぎしりに関する予防法の指導もしていますので、まずは、かかりつけ医院へ相談してみてください。

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